特定非営利活動法人電子自治体アドバイザー・クラブ
事務局長
多田 充朗 様

 活動を始めたきっかけ
 2000年7月、政府は、IT戦略会議を設置し、11月にIT基本法を制定し、各自治体ではITの恩恵を享受すべくIT化の取組みを始めました。IT人材が不足し、企業OBが、行政の活性化に貢献することが求められていました。この時代背景の下、2004年6月、企業OBの有志が電子自治体アドバイザー・クラブ(e-AAC)を立ち上げました。急速に進むIT化の中で、情報セキュリティや個人情報保護の問題が顕在化し、セキュリティポリシーの作成が急務となりました。当初のe-AACの活動も、行政システムの助言や「組織」におけるセキュリティポリシーの作成を支援することが中心でした。

 セキュリティの脅威
 インターネット時代になり、若者はインターネットネイティブ、高齢者が蚊帳の外で世代ギャップが生れ、デジタルデバイドが生じていました。e-AACの活動は、「組織」から「個人」へと範囲が広がりました。住民がICTの恩恵を公平に享受するために、子供から高齢者まで、ICTの草の根啓発活動により、住民の情報リテラシーを向上させ、地域力を高め、地域を元気にすることを目指しました。
 2014年12月、「草の根サイバーセキュリティ運動全国連絡会(Grafsec)」が設立され、e-AACは、Grafsecのコンセプトに共感し、即、入会しました。インターネットやスマホの普及により私達の生活は便利になった反面、子供達の生活に大きな影響を与え、子供のネットいじめや自殺者も出てきました。e-AACは、2013年から小中高校に出前講座を行い、「スマホとモラル」をみんなで向き合う取組みを始めました。「自戒の心」をもってモラルやマナーを啓発し正しい使い方を説明しています。又、ITの広がりによって、セキュリティポリシーの見直しの支援が自治体でも急務となりました。多くの機器がインターネットに繋がり、セキュリティの脅威も一挙に広がりました。子供達から高齢者まで、パソコンやスマホ講座の中で啓発活動を行い、人材育成に取組んでいます。

 地域交流活動
 少子高齢社会になり、地域の多様な交流の中で、通信の地域格差や家庭環境の格差は見逃せない課題になっていました。ICTバリアフリー社会を目指して、市民がICTの恩恵を享受し、市民生活の向上と地域の絆を高めて持続可能な共助社会を目指す活動を目標にしました。パソコン、スマホ、インターネット、セキュリティ等の市民教室を開催して、情報リテラシーの向上に努め、地域課題の解決に向けて取り組む人材育成に取組んでいます。又、子供の科学体験として、プログラミングやロボットなど科学に親しむ活動を通じて、科学への関心を深める活動を行っています。
 長年の継続活動が地域の期待に応えている証であり、IoT時代の情報セキュリティは、草の根活動が益々重要になり、この取組みを継続していきます。

執筆者プロフィール

多田 充朗 様
特定非営利活動法人電子自治体アドバイザー・クラブ 事務局長

民間企業で、ネットワーク事業に従事し、退職後、奈良県 県政アドバイザー(IT担当)として3年間勤務。
大和路情報ハイウエイ(高速通信ネットワーク)の構築や行政のIT化、情報セキュリティポリシーの制作等に従事。
2004年6月 電子自治体アドバイザー・クラブを設立。
理事・事務局長に就任し、現在に至る。

団体概要

特定非営利活動法人 電子自治体アドバイザー・クラブ
http://eaac.sakura.ne.jp/

2022/07/13

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