昨年 4 月に発令された緊急事態宣言は、私たちの経済活動を直撃。とくに行動自粛要請によって突如訪れたオンライン化への波は、世の中に大きな混乱を起こしました。社会変化とも言えるこのタイミングに偶然にも、オンライン授業の構築・運営や大規模オンラインイベントの運営に関わる機会を頂くことができました。今回はこれらの活動の中から見えてきた、ちょっとした工夫でできる情報セキュリティのノウハウを読者の皆さまへ共有したいと思います。

「その画面、見せる前に一呼吸」

  オンラインでの活動が増えるに伴って、コンピューターの画面を他の人に共有する機会がグッと増えました。オンライン会議ツールの使い勝手が良いことから、何気なく行う方が多いと思われますが、共有する画面にご自身のメールボックスやカレンダー、デスクトップ上の重要ファイルなど、他の人に「見せてはいけないもの」が含まれていることを意識をしている方は多くないのではないでしょうか。オンライン会議ツールの多くは、画面の共有をアプリケーション単位で設定できるため、画面を共有する前に一呼吸置いて、内容を確認することをオススメします。

「カメラ越し、いらないもの見えてない?」

  オンラインでの活動が増えたことで、カメラ越しに自宅や職場の一部を見せることが多くなったかと思われます。ノートパソコンやタブレットに搭載されているインカメラや市販のウェブカメラは、顔の近くに置いても全体を映す広角のレンズを搭載しており、狭いスペースでのオンライン会議に重宝する代物です。その反面、周囲の状況を広範囲に映してしまうため、自宅や会社の中に何が置かれているかなど、その場所でないと知り得ないことが知られてしまう可能性があります。見えてはいけないものが周囲にないかを事前に確認したり、仮想的な背景を設定できるオンライン会議ツールの場合はこれを活用したりすることで防げます。

  今年の 1 月に緊急事態宣言が再び発令され、オンライン中心の活動がまだまだ続くものと思われます。オンラインでの活動には情報セキュリティの懸念がついて回りますが、ちょっとした確認や工夫で払拭できるものばかりです。知恵を駆使して共に乗り越えていきましょう!

  最後になりましたが、私たちの団体である「東北情報セキュリティ勉強会」は、2008 年より東北地方の情報セキュリティ意識の底上げを目的に活動をしております。これまでは開発者向けの内容を中心に扱ってきましたが、企業活動や市民活動のオンライン化が進んだことで、より広い範囲への情報提供が必要だと考えております。しばらくはオンラインでの活動が中心になると思いますが、地域の一員として ICT を活用できる人材づくりを担っていきたいと思いますので、引き続きご支援よろしくお願いします。

執筆者プロフィール

菊池 崇仁(きくち たかひと) 様
東北情報セキュリティ勉強会 代表

2009 年から東北情報セキュリティ勉強会に参加、2017 年に代表。学生時代から情報セキュリティの啓蒙活動に参加し、東北地方を中心に幅広い世代への情報提供や支援活動を行っている。

2021/2/12

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